クレセント クローゼット

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星のカービィ23周年 ファンサービスについてちょっと考えてみる

 初代「星のカービィ」が発売されてから今日で23年が経ちました。おめでとうございます。以下、トリプルデラックス、カービィファイターズZ、デデデ大王のデデデでデンZ、スーパーレインボーをはじめとする近年の作品のネタバレが含まれます。

タッチ! カービィ スーパーレインボー

星のカービィ 20周年スペシャルコレクション

星のカービィ カービィのコピとる!

星のカービィ 大迷宮のトモダチを救え!の巻 (角川つばさ文庫)

 

miiverse.nintendo.net

 20週年よりひと足早く発売された「あつめて!カービィ」や「星のカービィWii」以降、ファンサービスが充実していますよね。本編にもサブゲームにも懐かしいキャラが再登場したり、BGMのアレンジが的確に使われたり*1、ステージ設計や収集要素やその他小ネタも、「分かる人には分かる」という押し付けがましくない形で過去作を彷彿とさせる要素が織り交ぜられています。*2

 

 またコピー能力をもつカービィ同士が最強を賭けて戦うサブゲーム「カービィファイターズ!」やそれが独立した「カービィファイターズZ」は、コンセプトからしてファンサービスの結晶であると言えるでしょう。

 「こうじょうけんがく」のピコハンマシンや「バタービルディング」の回る塔のギミックに緑色のレーザーボール、ハイドラやマルクが元ネタのレア・のうりょくぼうしなど、細部にまで手が加えられています。

 

 そしてなんといっても、デデデ大王が「コロコロカービィ」以来14年ぶりにラスボスに復帰しているのが嬉しかったですね。誰かに操られたり取り憑かれたりすることもなく、カービィとライバル同士の決闘を繰り広げているのも感慨深い。

 信頼できるライバルとの、裏表のない純粋な勝負。めちゃむずに至っては豪華な専用BGM「ヒストリー オブ デデデ」と共に、歴代デデデ……いや、歴代ラスボスでも最強クラスの強さで立ちはだかるという厚遇です。

 

 片割れの「デデデ大王のデデデでデンZ」も、カービィ以外が主人公となるはじめてのゲーム*3かつ独特のゲーム性ながらも、楽しい作品でした。また、マホロアがうらエクストラで出てきたり、タランザがプラチナトロフィーやタイトル画面にいたりして、近年に新登場したキャラの後日談が仄めかされているようでした。

 ファイターズZが夢の泉を中心とした過去作の集大成だとすれば、こちらはトリデラを始めとする最近の作品がメインになっていて、まるで対になっているようなのが綺麗です。

 

 最新作「タッチ!カービィ スーパーレインボー」では、聴くため「だけ」に良質なアレンジが36曲も新規に用意されています。

 「グリーングリーンズ」のような定番曲から、「リップルフィールド」など初のアレンジとなる曲、「スカイタワー」など最近の人気曲に、「カービィボウル」の「コース8:雪ステージ」という外伝作品のBGMまで揃っています。

 メジャーどころを確保しながらもオールドファン向けの選択もなされていて、そつがないです。それ以外にも「クレイシア」という名前がドロシアを意識していたり、真の黒幕がダークマター族と関連のありそうなキャラだったり、また変身時にリックやカインやクーの姿に一瞬変わったりと、過去作を知っているとニヤリと出来るネタも多数存在します。

 

 さて、こういったものを通して、「なんでファンサービスは嬉しいのか」について最近ちょっと考えてみました。

 そしてたどり着いた答えは、「製作者がシリーズのことを理解していて、キャラクターや作品世界を大切にしてくれることに安心と信頼ができるから」です。

 

 ファンである私たちが楽しんできた「昔のカービィ」を製作者はきちんと覚えている、キャラクターやBGMをカービィ世界の大事なものとして扱っている。だから自分たちも心ゆくまでカービィシリーズを愛し続けることが出来る……。ファンサービスに対する喜びは、こういったものに近いんじゃないかと思います。

 

 また「すれちがいMii広場」の「ピースあつめの旅」にはカービィシリーズのパネルが配信されているのですが、どれも非常に質が高いです。

 もうちょっと具体的に言うと動きまくる上に、更に画面の隅っこにこっそりキャラクターがいたりと、細部にもこだわりが見られます。とりわけ、20周年記念のパネルは感涙ものです。

 

 ここで重要なのが、この「ピースあつめの旅」は本体に内蔵されている無料ソフトであり、新しいパネルもネットに繋げば自動で追加されることです。言い換えれば、これらのパネル自体は有料の「商品」とは異なるんですよ。カービィのパネルを買ってほしいからではなく、シリーズのファンを喜ばせるためにここまでのものを作っている……いや、違いますね。

 

 今のカービィの製作者自身が、愛に満ちたカービィシリーズのファンなんだと思います。好きだからこそ、素晴らしい物を作りあげたい。お金を取るものでもそうでなくても、そこは変わらない。そういった気概と情熱を感じます。

 

 とまあ要は、今のカービィシリーズがとてもとても幸せな状況にあって嬉しくて幸せだということです。この記事を読んでくださった皆様、そしてカービィシリーズの製作に関わる皆様、ありがとうございます。

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tsukimajiro.hatenablog.com

*1:「雲の夢」や「クーの森」「Ripple Red」など

*2:グランドローパー戦前の通路やひみつノートにこっそりいるポンとコンなど

*3:こちらも元々はトリデラのサブゲーム